【3月11日 AFP】大韓航空(Korean Air)会長の長女で同社の前副社長、趙顕娥(チョ・ヒョナ、Cho Hyun-Ah)被告(40)が、自社の旅客機内で受けたサービスに激怒して離陸を遅らせたいわゆる「ナッツ事件」で、被告に暴力を振るわれた女性乗務員が10日、大韓航空と趙被告に損害賠償を求める訴訟を米ニューヨーク(New York)の裁判所に起こした。

 趙被告は先月、航空保安法違反などの罪で懲役1年の実刑判決を受け、控訴している。

 訴えを起こしたキム・ドヒ(Kim Do-Hee)さんの弁護士によると、趙被告はキムさんに大声でわいせつな言葉を浴びせ、脅し、攻撃した上、政府当局にうそをついて事件を隠ぺいするようキムさんに圧力をかけたという。

 弁護士事務所は声明で、この事件がキムさんのキャリアや評判、精神的安定に「多大な損害」をもたらしたと述べた。

 大韓航空はコメントを拒否し、キムさんの弁護士からまだ連絡を受けていないとだけ回答した。(c)AFP