【3月9日 AFP】チベット蜂起の日を数日後に控えた6日、中国四川(Sichuan)省南西部のアバ・チベット族チャン族自治州アバ(Aba)県で、40代のチベット人女性が焼身自殺したと、人権団体や海外メディアが伝えた。

 米当局が出資する放送局ラジオ・フリー・アジア(Radio Free AsiaRFA)などによると、アバ県の都市Trotsukで6日夜、名前を「ノルチュク」とのみ伝えられている40代のチベット人女性が自分の体に火をつけて自殺した。ノルチュクさんは地元僧院の関係者だったという。

 1959年のチベット蜂起は失敗に終わり、チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ(Dalai Lama)14世がインドへ亡命する事態を招いた。3月10日はこの蜂起の記念日にあたる。

 チベット人による抗議の焼身自殺は、今年に入ってからは初めてだが、2008年以降、ノルチュクさんで137人目となる。RFAの中国語放送によれば、ノルチュクさんは一男二女の母親だった。 

 一方、アバ県当局はAFPに対し、RFAの報道を否定し、県内では最近、焼身自殺は起きていないと語った。(c)AFP