戦場の姉妹たち ─ 対IS戦の最前線に立つクルド人女性
このニュースをシェア
■ISは「女性にとって大きな脅威」
コバニ解放は軍事的な勝利にとどまらず、女性の勝利とも解釈されている。ISの支配地では女性は抑圧され、ベールの着用を義務付けられる。またクルド系少数派ヤジディー(Yazidi)教徒であれば、奴隷状態に置かれる。PYDの共同代表、アシア・アブダラ(Assia Abdallah)さんは「ダーイシュ(Daesh、ISのアラビア語名)は女性と女性の地位にとって大きな脅威だ」と話した。
シリアのクルド人居住地域では、法令で女性に男性と同じ権利が与えられ、18歳未満の女性の結婚が禁じられている。また、女性に対する「名誉犯罪」や「暴力・差別」のほか、イスラム諸国では認められている一夫多妻制が禁止されている。
シリア北東部出身の元ジャーナリストであるナスリンさんに夫はいないが、それ以外の私生活はほとんど明かされていない。戦闘で直面する最大の困難は、武器や銃弾が十分でないことだという。
ナスリンさんは、拘束した人質を斬首したり生きながら焼殺したりするIS戦闘員を恐れていないのだろうか?答えは全く逆だという。「彼らは女性と戦うことを恐れている。女性に殺されたら天国へは行けないと信じているから」
(c)AFP/Acil TABBARA