【3月6日 AFP】2022年のW杯カタール大会(2022 World Cup)組織委員会のハッサン・アル・サワディ(Hassan Al Thawadi)事務総長は5日、同国での開催に対して多くの懐疑論者が大きな不安を口にする中、同大会が「サッカーを変えるもの」になるだろうと語った。

 米ニューヨーク(New York)で行われたスポーツ・ビジネスの協議会に出席したアル・サワディ事務総長は、国際サッカー連盟(FIFA)の開催地決定における不正疑惑から、史上初となる中東開催でファンが十分にアルコール飲料を手にすることができないのではないかという懸念まで、厳しく追求された。さらには、外国人建設従事者の労働環境に対する批判や開催時期を夏から冬に変更する案についても質問が集中した。

 カタールW杯の開催招致委員会で委員長を務め、現在はサッカー史が浅く、競技基盤も小さな同国の大規模な建設計画を監督しているアル・サワディ事務局長は、断固たる決意を口にした。

 協議会の壇上で40分を超えるインタビューに臨んだアル・サワディ事務局長は、「準備万端となるだろう。現場での進展状況を毎日見ている人々が、2022年の大会がサッカーを変えるものになるという考えを持ってくれることを期待している」と語った。

 不正疑惑に対してはカタールは招致活動で何ら規則を破っていないとし、「われわれの招致の品位を常に信じて疑うことはない」とコメントした。

 一方でFIFAの作業部会は、カタールの猛暑を避けて11月から12月にかけての大会開催を勧告し、新たな議論を巻き起こしている。これに対して欧州各国のリーグ関係者は国内リーグに壊滅的な影響が出ることを懸念している。

 最終的な決定は今月中に下されることになっているが、アル・サワディ事務局長は、カタールは夏季開催に向けた計画を推進するとしているものの、最終決定には従うと述べている。

 また、アルコール飲料の問題についてアル・サワディ事務局長は続けて、「カタールでもアルコール飲料は手に入る。他の国ほど簡単に入手できないかもしれないが、飲むことはできる。それは問題ではない」と、サッカーファンがアルコールを楽しめると確約した。(c)AFP