【3月5日 AFP】中国・北京(Beijing)の人民大会堂(Great Hall of the People)で5日、第12期全国人民代表大会(National People's Congress、全人代、国会に相当)第3回会議が開幕した。李克強(Li Keqiang)首相は政府活動報告(施政方針)の演説に臨み、改めて慢性的な環境汚染への対応に取り組む決意を示したが、具体的な環境対策の方針については言及しなかった。

 李首相は、「環境汚染は国民の生活の質を下げ、国民の心に重くのしかかっている問題だ」、「われわれは全力でこの問題と闘わなければならない」と述べた。

 中国では、定期的に都市を覆う有害なスモッグに加え、重金属や有害な汚染物質が混入した水・土壌に対する国民の怒りが高まっている。

 先週末には、同国政府の大気汚染への対応を批判するドキュメンタリー映像がインターネット上で公開され、政府に対する批判の嵐が巻き起こったばかり。国営メディアによると、この映像は公開から1日で再生回数が1億5500万回を超えるなど、大きな話題となっている。

 中国当局はこれを受け、メディアにこの映像に関する報道を控えるよう指示したと伝えられている。(c)AFP