ボストン・マラソン爆破事件の審理開始、弁護人「彼がやった」
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【3月5日 AFP】2013年4月に死者3人と負傷者264人を出した米ボストン・マラソン(Boston Marathon)爆破事件で、実行犯とされるジョハル・ツァルナエフ(Dzhokhar Tsarnaev)被告(21)の審理が4日、始まった。弁護人は、冒頭陳述で「彼がやった」と率直に述べ、爆弾を仕掛けたのはツァルナエフ被告だと認めた。
弁護人は陪審員らに対し、証拠の多くについて政府側の主張に同意すると述べ、量刑を決める後半の審理には先入観を持たず臨んでほしいと訴えた。
一方、連邦検察側は、致命傷を負った8歳の男児を救おうと救急隊が奮闘する中、被告が犯行のわずか20分後には店で平然と牛乳を買っていたことを指摘し、被告の人物像を冷酷で無情な殺人者として描いた。
連邦検事補は、50分に及ぶ陳述で、ツァルナエフ被告と、事件後に警察との銃撃戦で死亡した兄のタメルラン・ツァルナエフ(Tamerlan Tsarnaev)容疑者(当時26)の仕掛けた爆弾が爆発した際、現場で繰り広げられた恐怖の光景を強調。路上で大量出血死した犠牲者らが負った傷について、生々しく説明した。
キルギス出身で後に米市民権を取得したツァルナエフ被告は、有罪となれば死刑が言い渡される可能性もある。被告は審理で、自らが行ったとされる犯罪の詳細が読み上げられる中、真っ直ぐ前を見つめたり、唇に指を当てたりして、感情を表すことはなかった。(c)AFP/Jennie MATTHEW