【3月5日 AFP】(一部更新、写真追加)韓国の首都ソウル(Seoul)で5日、マーク・リッパート(Mark Lippert)駐韓米大使(42)が、かみそりを持った男に襲われ負傷した。

 韓国のニュース専門ケーブルテレビYTNは警察関係者の話として、大使はソウル中心部で開かれた朝食を兼ねた会合に出席していた際、かみそりを右手に隠し持っていた男に襲われたと伝えている。

 リッパート大使は昨年10月に着任したばかりだった。地元メディアは、襲われた直後、出血する顔を右手でおさえ、左手が血まみれになった状態で建物を出る大使の映像を放送した。

 大使は病院に搬送されたが、命に別条はないとみられている。大使を襲った男はその場で取り押さえられた。犯行の際には韓国の伝統的な服を着て、朝鮮半島の統一を支持するスローガンを叫んだ他、襲撃後には、今月2日から始まった米韓合同軍事演習に反対する言葉を叫んでいた。

 男は金基宗(キム・ギジョン、Kim Ki-Jong)容疑者(55)と特定された。金容疑者は、2010年にもソウルで当時の日本大使に石を投げつけ、執行猶予付き懲役2年の刑を言い渡されていた。(c)AFP