中国の大気汚染ドキュメンタリーが大ヒット、1日で再生1.5億回
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【3月3日 AFP】中国で深刻化する大気汚染問題を詳細に伝えるドキュメンタリー映画が、インターネット上で公開されてから1日で1億5500万回以上も視聴される社会現象となっている。国営メディアが2日、伝えた。
この映画は、国営中国中央テレビ(CCTV)のニュースキャスターだった柴静(Chai Jing)氏が自主制作した「穹頂之下(Under the Dome)」。環球時報(Global Times)によると、全編103分の映画は先週末、国内のウェブサイトに投稿され、1日後には再生回数が1億5500万回を超えた。
映画では、かつて深刻な公害に悩まされていた2大都市、英ロンドン(London)と米ロサンゼルス(Los Angeles)の市当局幹部にインタビューし、汚染問題に取り組んだ経験も聞いている。
柴静氏は、自分の娘に先天性の良性腫瘍があったことがきっかけとなって、大気汚染に対する自らの挑戦として映画を作ったと、環球時報に語った。
ネットでの映画公開後、中国では適切な時期に効果的な対策を怠った政府に対する批判の嵐が巻き起こっている。数日前に任命されたばかりの陳吉寧(Chen Jining)環境保護相は「穹頂之下」全編を視聴した感想として「大気汚染改善のための個々の努力が促される映画だ」と述べた。
一方、ネットユーザーたちは柴静氏への熱烈な支持を示している。(c)AFP