群衆が自爆犯疑い女性を撲殺、遺体に火 ナイジェリア
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【3月2日 AFP】ナイジェリア北東部バウチ(Bauchi)の市場で1日、自爆犯と疑われた女性が群衆に殴り殺された上、遺体に火をつけられる事件があった。警察と目撃者が明らかにした。
バウチ州警察の声明によると、事件は午前7時(日本時間同日午後3時)ごろ発生。女性が市場の入り口で身体検査を拒否したところ、怒った群衆の襲撃を受けた。警察は群衆を解散させるために現場に急行したが、女性は既に死亡していた。逮捕者は今のところ出ていないという。
目撃者の一人がAFPに語ったところによると、男性1人と共に市場を訪れた女性は、バス停留所の入り口で金属探知機による身体検査を拒否した後、着用していたヒジャブ(イスラム圏の女性が着用するスカーフ)の下の腰の両側に2本のびんがくくりつけられているのが判明したことで、疑惑の目が向けられた。「群衆は女性を殴り殺し、遺体の上にタイヤを置き、ガソリンをかけて火を付けた」という。
匿名を条件に取材に応じた同市の警察筋は、女性が爆発物を持っていたことは考えにくく、持っていれば襲われた際に爆発していただろうとした上で、「唯一の妥当な説明は、身体検査なしでバス停に入れるかどうかを試す任務を課されていたのかもしれないというものだ」と語った。
ナイジェリアの北部と中部ではこのところ、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」の犯行とみられるバス停を狙った自爆攻撃が相次いでいる。(c)AFP