【2月25日 AFP】カナダ・トロント(Toronto)市の警察当局は24日、市内の主要な競技場と大学の近くで見つかった謎のトンネルを掘った人物の特定に向け、市民に情報提供を呼び掛けた。

 トンネルは先月、ヨーク大学(York University)と競技場「レクソール・センター(Rexall Centre)」の近くで見つかった。警察幹部によると、トンネルは木々の多い場所につくられており、内部は高さが1.8メートル以上あり、幅は90センチほど、全長は約10メートルあった。

 そのまま掘り進められていれば、今年7月に開催予定のパンアメリカン競技大会(Pan American Games)の会場であるレクソール・センターのテニスコートやその他の施設を一望できる丘の反対側の斜面にまで到達していた可能性がある。ただし、警察はトンネルが同競技大会に危険を及ぼすことはなかっただろうとの見方を示している。

 トンネル内の壁面にはベニヤ板が張られ、木材の骨組みで補強されていたほか、発電機で明かりがともされ、排水ポンプが設置されていた。壁面にはポピーの飾りが付いたロザリオが打ち付けられていたという。また、空になった飲食物の容器が残されていたことから、警察は何者かが冬の間、トンネルを使っていたとみている。(c)AFP