アルバム無料配信で謝罪のU2、再生回数でトップに 調査
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【2月25日 AFP】米アップル(Apple)のiTunes(アイチューンズ)ユーザー向けに最新アルバムを無料で配信し、クレームが多く寄せられ謝罪したアイルランドのロックバンド「U2」が24日、今度は一転して、無料配信の正当性を主張した──彼らの曲がiTunesの再生回数でトップになったためだ。
U2の最新アルバム「ソングズ・オブ・イノセンス(Songs of Innocence)」は昨年9月、世界に5億人以上いるiTunesユーザーに対し、アップルの新機種「iPhone(アイフォーン)6」のプロモーションとして無料で配信された。しかし苦情が多数が寄せられたため、アップルは同アルバムの削除方法を示したウェブサイトを特別に設けることになった。
だが、調査会社のカンター・グループ(Kantar Group)が明らかにしたデータによると、2015年1月にはiTunesユーザーの約23%が、U2の曲を少なくとも1曲聴いていたことが分かった。この数字は、2位の米歌手テイラー・スウィフト(Taylor Swift)の同11%を大きく上回るものだ。
この調査結果を受け、U2は戦略の正当性が証明されたと主張。ボーカルのボノ(Bono)は声明を発表し、「素晴らしいニュースだ。この数字が、僕らの曲がまだ人々にとって意味があるということを表しているのだとすれば、これはすごいことだ。ソングライターなら誰でも望むことだよ」と述べた。
カンターは、対象期間中にU2の曲を聴いた人の大半が、事実上「ソングズ・オブ・イノセンス」からの曲を聞いたと考えられるとしているが、その一方で、ユーザーの多くが「シャッフルモード」を利用していたために「ソングズ・オブ・イノセンス」の曲が勝手に再生されたケースも多く、中には腹を立てたユーザーからの苦情もあったとしている。(c)AFP