【2月25日 AFP】喫煙する人は、不安神経症やうつ病にかかる確率が非喫煙者より70%高いとの報告書が24日、英国心臓基金(British Heart FoundationBHF)より発表された。喫煙はストレス緩和につながるとする見方に反する報告だ。

 3月11日の「禁煙デー(No Smoking Day)」に先立ち発表された同報告者によると、禁煙は精神衛生を向上させる可能性があるという。

 40歳以上の6500人近くを対象とした調査で、不安症やうつ病にかかっていることを報告した人の割合が、非喫煙者で全体の10%、元喫煙者で11.3%だったのに対し、喫煙者は18.3%に達することが分かった。

 BHFによると、今回の調査で英国の喫煙者の3分の1以上(36%)が喫煙によってストレスが和らぐと答えたという。だが調査結果は、こうした喫煙者の認識とは相反するものとなった。

 BHF副医長のマイク・ナプトン(Mike Knapton)博士は「喫煙は不安やストレスを軽減するという意見が多くの喫煙者から寄せられている。このことは、多くの喫煙者の禁煙意欲を失わせる原因にもなっている」と指摘する。

「だが喫煙は、人々をリラックスさせるのではなく、不安や緊張を高めている。喫煙の際に感じるストレスの和らぎやくつろぎ感は一時的なもので、それらはすぐに禁断症状や強い欲求に取って代わられる」と同博士は話している。(c)AFP