【2月25日 AFP】ロンドン警視庁(Metropolitan Police ServiceScotland Yard)は24日、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に加わるため出国したとみられるロンドン(London)の少女3人は、トルコ経由でシリアに入ったとみられると発表した。

 カディーザ・サルタナ(Kadiza Sultana)さん(16)、シャミーマ・ベガム(Shamima Begum)さん(15)、アミラ・アバセ(Amira Abase)さん(15)は今月17日、ロンドン・ガトウィック空港(London Gatwick Airport)からトルコのイスタンブール(Istanbul)に向かう旅客機に乗った。家族は少女たちの帰国を求め、広く世間に訴える活動を始めている。

 ロンドン警視庁は、3人の行方を捜しているテロ対策司令部の捜査員らは「少女たちはすでにトルコを出国し、シリアに入ったと考える」に足る証拠を得ており、「トルコ当局と緊密に協力して捜査を続けている」と明らかにした。

 英国放送協会(BBC)はシリア国内の匿名の情報筋の話として、少女たちは4~5日前にトルコ南部の町キリス(Kilis)から国境を越えてシリアに密入国したと伝えている。

 ISに参加しようとする外国人のシリア入国を阻止するための対策が不十分だとして欧米各国から批判を受けているトルコは、少女3人に関する情報提供が遅かったとして、英国を批判していた。

 しかし、ロンドン警視庁は、在英トルコ大使館には少女たちが姿を消した翌日に連絡しており、それ以降トルコ当局は非常に協力的だと主張している。これに対してトルコ政府の報道官は、「英国は『必要な措置』を講じていなかった」、「英国はトルコ政府に連絡し、情報を共有しておくべきだった」と述べた。(c)AFP