【2月25日 AFP】スペイン当局は24日、イラクやシリアで戦闘を続けるイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に参加する若い女性を勧誘していたインターネット上のネットワークを摘発し、4人を逮捕したと発表した。

 容疑者のうち2人は、北アフリカのモロッコと国境を接するスペインの海外領土メリリャ(Melilla)で逮捕された。残る2人はスペイン北東部のジローナ(Girona)とバルセロナ(Barcelona)で逮捕された。

 スペイン内務省によれば、メリリャで逮捕された2人は、ISを主とする集団のプロパガンダを広めるホームページなどを立ち上げ、運営していた。ISの戦略に従い女性たちを勧誘し、洗脳プロセスを経て紛争地域のISに合流させようとしていた。また勧誘目的での自宅訪問なども組織し、多くの若者が渡航準備を始めていたという。

 また逮捕されたうちの1人はISのプロパガンダを広める登録者数1000人超の「仮想コミュニティー」を運営していたとされる。交流サイトのフェイスブック(Facebook)上には、中南米やベルギー、フランス、モロッコ、パキスタン、サウジアラビア、チュニジア、トルコ、米国など、スペイン以外の国々に「多数の登録者」がいたという。また、ISの戦闘員を勧誘するビデオを作成している容疑者もいた。

 スペイン当局はこれまで、アフリカに位置する海外領土のメリリャとセウタ(Ceuta)を中心に同様の複数のネットワークを解体している。当局によれば、これまでにイラクやシリアのイスラム過激派に合流したスペイン国籍保持者は約100人で、フランスや英国、ドイツなどよりも少ない数となっている。(c)AFP