【2月24日 AFP】フランスの治安当局筋は24日、前夜から同日未明にかけて、エッフェル塔(Eiffel Tower)などがある首都パリ(Paris)中心部の上空を飛行していた少なくとも5機の無人機を確認したと発表した。警察では誰が無人機を操作していたのか、捕捉できていないという。

 1機目が目撃されたのは在仏米国大使館の近くで、他にエッフェル塔やコンコルド広場(Place de la Concorde)、軍事博物館などになっているアンバリッド(Invalides、旧廃兵院)の上空を飛んでいる無人機が24日未明に確認されたという。

 匿名の治安当局筋は「5機は連携していた可能性があるが、現在のところ分からない」と明かした。また捜査当局に近い別の情報筋は「操作者を突き止めようとあらゆる手を尽くしたが、見つかっていない」と語った。

 フランスでは、ここ数か月の間に謎の無人機が相次いで出現している。1月20日にはパリの大統領府上空に短時間、無人機が飛来した他、それ以前には複数か所の原子力発電所上空を飛ぶ約20機の無人機が確認されている。しかし、24日以前には「一晩でこれほど多くの無人機が出現したことはなかった」と治安筋は述べている。

 フランスの法律では、原子力関連施設などの周辺半径2.5キロ、高度1000メートルまでの範囲は、民間の小型無人機の飛行禁止区域とされている。

 またフランスではイスラム過激派の攻撃の脅威などに対し、警戒が強化されているが、こうした無人機の活動の背後に誰がいるのかを警察はこれまで特定できていない。一方、専門家らは、仮に原子力関連施設に墜落したとしても、小型無人機が脅威を及ぼすことはないと述べている。(c)AFP