【2月24日 AFP】仏パリ(Paris)にある本社がイスラム過激派の男らに襲撃され、多数の編集スタッフが殺害された風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)が、事件から1か月余りを経て復活する。25日に刊行予定の最新号では、同紙の「お気に入りの敵」を対象とした痛烈な風刺が展開されている。

 最新号の表紙は、ローマ法王、イスラム過激派戦闘員、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)前仏大統領、フランスの極右政党・国民戦線(National FrontFN)のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)党首らが、怒り狂った動物の群れとして描かれ、シャルリー・エブド紙をくわえた犬を追いかけている風刺画で、「さあ、再開だ!」とのタイトルがついている。

 シャルリー・エブドの編集チームは、フランス屈指の風刺画家5人を含む12人が殺害された先月7日の本社襲撃からちょうど1週間後に「生存者号」を発刊して以来、表立った動きはみせてこなかった。

 事件前の発行部数はわずか6万部と困難な財政状況にあった同紙だが、表紙にイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載した「生存者号」は800万部という驚異的な発行部数を記録。だが一方で同号は、またもやイスラム教徒らを刺激し、イスラム教徒が多数を占める一部の国では暴力的な抗議行動が起きた。

 新編集長によると、同紙は今月25日発行の最新号から通常の週1回刊行を再開する。最新号は250万部を刊行する予定だ。(c)AFP/Tupac POINTU