【2月24日 AFP】ギリシャ政府は23日夜、欧州連合(EU)のユーロ圏各国から4か月間の金融支援延長の承認を得るため同日中に提出することで合意していた改革案について、提出が翌24日朝になる見込みであることを明らかにした。

 この改革案の提出期限は、20日に開かれたユーロ圏財務相会合で24日午前0時(日本時間同7時)に設定されていた。政府関係者は期限の数時間前に、「改革内容の一覧は、あす(24日)朝にユーロ圏各国財務相に送付される」と述べ、同日午後に予定されている関係各国財務相の電話協議に間に合う予定だとの見解を示した。

 同関係者によると、この改革案には、今年1月の選挙で圧倒的勝利を収めた急進左派連合(SYRIZA)のアレクシス・ツィプラス(Alexis Tsipras)首相が選挙前に掲げていたあらゆる公約が含まれるという。

 それには、30万戸に及ぶ低所得世帯の電気料金の無料化、医療費の無料化、公共交通機関の利用券発行、年金受給額が低い人向けの給付金支給などがある。しかし同関係者は、これらの措置にどれくらいの費用がかかるかについては言及しなかった。

 さらに、より「公平な」課税方式の採用、脱税や汚職の摘発や密輸の取り締まり、官公庁での手続きの簡略化を目指した行政事務の効率化といった措置も盛り込まれるとしている。

 ユーロ圏19か国の財務相がこれらの改革案を承認しなければ、ギリシャに対する2400億ユーロ(約32兆円)規模の金融支援策の延長も実現しない。承認が得られなければ、支援策は28日で打ち切られることになっている。(c)AFP