長編ドキュメンタリー賞にスノーデン事件題材作品、アカデミー賞
このニュースをシェア
【2月23日 AFP】(一部更新)米ハリウッド(Hollywood)で22日に開催された第87回アカデミー賞(Academy Awards)授賞式で、米政府の機密文書を流出させ当局による大規模な情報収集プログラムを暴露した米国家安全保障局(National Security Agency、NSA)のエドワード・スノーデン(Edward Snowden)元職員を題材とした米国のローラ・ポイトラス(Laura Poitras)監督によるドキュメンタリー映画『シチズンフォー(原題、Citizenfour)』が、長編ドキュメンタリー賞を受賞した。
同部門にはこの他、『Finding Vivian Maier』、『Last Days in Vietnam』、『The Salt of the Earth』、『Virunga』がノミネートされていた。
スノーデン元職員が接触したジャーナリストの一人、グレン・グリーンウォルド(Glenn Greenwald)氏と並んで壇上に立ったポイトラス監督は「私たち全員に影響する最も重要な事柄が、秘密裏に決定されている。支配権力をチェックする能力を私たちは失っている」と語り、「エドワード・スノーデンの勇気と、その他大勢の内部告発者に感謝する。この賞を、真実を暴いている他のジャーナリストと分かち合いたい」と述べた。
スノーデン元職員自身もアメリカ自由人権協会(American Civil Liberties Union、ACLU)を通じて、オスカー獲得をたたえる声明を発表し「ローラ・ポイトラスから、私たちの出会いを映画化できないかと打診されたとき、私は非常に気が進まなかった。私を説得してくれたことを彼女に感謝したい。結果は今回受けた栄誉と表彰に値する、勇気にあふれた素晴らしい映画になった」と述べた。
さらにスノーデン元職員は「この受賞によって、もっと多くの人がこの映画を観て、普通の市民が力を合わせれば世界を変えることができるのだというメッセージに感化されてくれたらと願う」とも述べた。(c)AFP