リオのカーニバル、優勝チーム決定もアフリカ「独裁者」めぐり物議
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【2月19日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)のカーニバルは18日、強豪サンバスクール(チーム)のコンテスト結果が発表され、「ベイジャ・フロル(Beija-Flor)」が通算13回目の優勝を果たした。ただ、同チームはアフリカの独裁的指導者から巨額の資金提供を受けたとして物議を醸している。
15、16の二夜にわたって開催されたパレードでは、上位12チームが栄冠を目指して激しい戦いを繰り広げた。市内の主会場サンボドロモ(Sambodrome)での授賞式にも約7万2000人の観客が集まり、結果が発表されるとベイジャ・フロルのサポーターから大歓声が上がった。
リオ近郊ニローポリス(Nilopolis)を拠点とするベイジャ・フロルは、高い独創性で知られる。今回は「強く、楽しく、カラフルなアフリカ」をテーマにしたパフォーマンスで、2位の「サルゲイロ(Salgueiro)」をわずか0.4ポイント差で退けた。今年のカーニバルは21日、ベイジャ・フロルをはじめ上位6チームによる「優勝者のパレード」で幕を下ろす。
しかし、ベイジャ・フロルをめぐっては、石油資源国・赤道ギニアのテオドロ・オビアン・ヌゲマ・ムバソゴ(Teodoro Obiang Nguema Mubasogo)大統領から500万ドル(約5億9000万円)近い支援を受けたと複数のメディアで報じられ、物議を醸している。ヌゲマ大統領には息子と並んでマネーロンダリング(資金洗浄)と汚職の疑惑があり、冷徹な支配ぶりから残酷な独裁者と非難する声も上がっている。
ベイジャ・フロル側は「文化的な支援と伝統的織物を受け取っただけ」だとして、巨額資金援助の報道を否定している。(c)AFP