【2月19日 AFP】米誌スポーツ・イラストレイテッド(Sports Illustrated)は18日、2022年のW杯カタール大会(2022 World Cup)について、11~12月にかけての開催は「すでに確定事項」だとウェブサイト上で報じた。

 カタールの猛烈な暑さを避けるため、以前から冬季開催が検討されていた2022年大会だが、同誌は複数筋からの情報として、冬季開催は確定事項だと報じた。それによれば、国際サッカー連盟(FIFA)の作業部会が次週、カタールのドーハ(Doha)で会合を開いて11~12月にかけての開催を提案した後、3月にスイスのチューリヒ(Zurich)で行われるFIFA理事会の会合で、最終的に承認される見込みだという。

 3週間前、FIFAのジェローム・バルク(Jerome Valcke)事務局長は仏ラジオ局フランス・アンフォ(France Info)の番組で、カタール大会は冬季開催にすべきだが、同時に同年2月に行われる冬季五輪との折衝が懸案事項だと話していた。

 スポーツ・イラストレイテッド誌は、現在の計画は欧州サッカーへの影響を1シーズンにとどめるための措置だと報じている。欧州の各クラブは、国際Aマッチデーをいくつか減らして対応し、影響が複数シーズンにわたらないようにすることを望んでいる。

 一方でコンフェデレーションズカップ(Confederations Cup)については、はっきりした計画が定まっていない。コンフェデレーションズカップは、本大会のリハーサルを兼ねて開催国でW杯の1年前に行われるのが通例となっている。

 この件について、欧州クラブ協会(ECA)と欧州プロサッカーリーグ(EPFL)は昨年12月、2022年大会は5~6月の開催を強く望むとコメントしていた。

 FIFAは先週、W杯の米国での放映権について、フォックステレビ(Fox TV)、およびNBCテレビが所有する同国のスペイン語チャンネル「テレムンド(Telemundo)」との契約を2026年まで延長したばかり。この決定は、入札を経ずにいきなり下されたこと、さらに米国が2026年大会への立候補が見込まれていることから、衝撃が走った。

 同時に、入札を経ずに放映権契約の延長が決まったことは、カタール大会の冬季開催を示唆する兆候だとみる向きもあった。

 北米では、6~7月と比べて11~12月の方がスポーツのテレビ中継が多く、この時期にW杯を開催すれば、両局にとっては大きな打撃となる。そのため、FIFAは開催時期の変更に伴う損失の埋め合わせとして、入札なしで契約を延長したとの見方が出ていた。(c)AFP