【2月18日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が、米テクノロジー関係ニュースサイト「re/code」が17日に掲載したインタビューの中で、即興で考えた各国のサイバー攻撃能力番付を披露し、イランを「優秀」、中国とロシアを「非常に優秀」とした一方で、北朝鮮については実際には「特に優秀ではない」と評した。

 オバマ氏は、他国と比べて比較的低い北朝鮮のサイバー攻撃能力を、十分な技術を用いないサイバー攻撃でも非常に危険なものになり得ることを浮き彫りにするために利用した。

 オバマ氏は「これがどれだけ困難なものかを示すために言うと、北朝鮮がこれ(サイバー攻撃)に関して特に優秀というわけではない」「だが、彼ら(北朝鮮)がどれだけ大きな損害をもたらすことができたのかを考えてみてほしい。非国家主体も同様に大きな損害をもたらすことができる。従ってわれわれは、常に自らの計略を向上させていかなければならない」と述べた。

 オバマ氏は先月、米映画製作大手ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(Sony Pictures Entertainment)のネットワークへのサイバー攻撃問題を受け、北朝鮮に対する追加制裁を科した。米当局はサイバー攻撃が北朝鮮政府によるものだと非難しているが、北朝鮮側は関与を全面的に否定している。

 オバマ氏はインタビューで、「中国とロシアは非常に優秀。イランは優秀」と述べ、他の国々がさらに高いレベルでサイバー戦に従事していることを示唆した上で、これらの国にとっては、攻撃が制御不可能になることを防ぐために、核抑止力に似たものが必要だと発言した。

「これらの国とは、核兵器に関する協議と同様の方法で、継続的に協議を行っている。相手からの反撃につながり全ての人に悪影響をもたらす可能性がある攻撃を行うことは、誰の役にも立たないということを伝えている」と語った。(c)AFP