【2月17日 AFP】フランス東部アルザス(Alsace)地方のサールユニオン(Sarre-Union)で今月12日にユダヤ人墓地が荒らされた事件で、仏検察当局は16日、容疑者の10代の少年5人の身柄を拘束したと発表した。

 約300基の墓石が傷つけられたり倒されたりした。拘束された少年たちは15~17歳で、全員がサールユニオンの出身だった。検察当局によると、フランス全土に広がった事件への反応の大きさに衝撃を受けた最年少の少年が自首してきた。友人に促されて自首したこの少年は、墓荒らしに反ユダヤ主義的な動機はないと話しているという。

 検察によると5人の少年らに前科や墓荒らしに結びつくような思想的背景はなく、全員が事の重大さに「非常にショックを受けている」という。今年1月にパリ(Paris)でイスラム過激派が起こした襲撃事件を機にユダヤ人の間で不安が広がっていたフランスでは、墓荒し事件を受けてフランスに背を向けないようユダヤ人に求める呼びかけが広がっている。(c)AFP/Cedric SIMON