タリバン系武装集団がシーア派モスク襲撃、死者18人 パキスタン
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【2月13日 AFP】(一部更新)パキスタン北部ペシャワル(Peshawar)で13日、イスラム教シーア派(Shiite)のモスク(礼拝所)を武装勢力が襲撃し、少なくとも18人が死亡、60人以上が負傷した。警察当局が発表した。イスラム武装勢力「パキスタン・タリバン運動(Tehreek-e-Taliban Pakistan、TTP)」が電子メールで犯行声明を発表している。
警察幹部のラナ・ウメル・ハヤト(Rana Umer Hayat)氏はAFPの取材に対し、金曜礼拝の時間帯に銃で武装した複数の男が、ペシャワルのイマミア(Imamia)モスクに手りゅう弾を投げ込んだ後、突入したと語った。武装集団のうち1人が自爆し、もう1人が警官に撃たれ死亡した。モスク内での警察の鎮圧作戦は終了し、現在は周辺の建物を捜索しているという。
テレビでは、警官が発砲する中、現場から走って逃げようとする人々の姿が映し出された。逃げる人々の中にはけが人を背負う人や、足を引きずる人がおり、警官はフェンス脇で逃げてきた人々の確認をしていた。
目撃者の1人はAFPに「大きな爆発があった。目の前には大勢の人がけがをして横たわっている」と語った。また現場のAFP特派員は、少なくとも40人の負傷者を目撃したと述べている。
パキスタンでは2週間前に南部のシーア派モスクで自爆攻撃が起き、61人が死亡した。この2年近くの宗派間抗争では、最悪の死者数となった。
同国でここ数年増加している宗派間抗争絡みの事件の多くは、スンニ派の強硬派が少数派のシーア派に対して行っている。(c)AFP