【2月9日 AFP】中国ですでに死刑が執行された当時18歳の少年に、再審無罪判決が言い渡された19年前の強姦(ごうかん)殺人事件について、中国の裁判所は9日、犯行を自白していた男に対し、死刑判決を言い渡した。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)の省都フフホト(呼和浩特、Hohhot)の中級人民法院(地裁)で行われた趙志紅(Zhao Zhihong)被告(42)の裁判で、同被告は殺人、強姦、強盗で有罪となり死刑が言い渡された。

 被告は05年に逮捕された後、複数の強姦事件や殺人事件について自白したが、その中に1996年にフフホトの織物工場のトイレで女性1人が強姦され、窒息死させられた事件が含まれていた。この事件ではすでに、当時18歳だったホクジルト(呼格吉勒図、Hugjiltu)さんが、事件発生から61日後に裁判を経て処刑されている。

 ホクジルトさんの遺族はこの数年、無実を証明しようと努力を重ねてきたが、昨年12月にようやく「証拠不十分」でホクジルトさんの無罪が言い渡された。これにより、この事件での趙被告の裁判が可能になった。(c)AFP