アルゼンチン大統領、アジア人の発音からかうツイートで非難浴びる
このニュースをシェア
【2月5日 AFP】中国を訪問したアルゼンチンのクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル(Cristina Fernandez de Kirchner)大統領が、アジア人が「L」と「R」の発音に苦労することをからかうようなコメントをマイクロブログのツイッター(Twitter)に投稿したことで、自国内外で不評を買っている。
貿易の拡大と政治的関係の強化のために中国を訪問したキルチネル大統領は、北京(Beijing)で参加したイベントの一つの出席者数について、スペイン語で「(出席者は)みんなラ・カンポラ(La Campola)支持者でしょうか」とツイッターで問いかけた。
ラ・カンポラとは、キルチネル大統領の息子が代表を務めている与党の青年組織で、正しいつづりは「La Campora」だ。
「それとも、彼ら(出席者)はみんな、コメと石油のためだけに出席したのでしょうか」と、キルチネル大統領は付け加えた。
これは、キルチネル派がイベントに集まるのは無料でサンドイッチとソーダをもらえるからだという、アルゼンチンの反キルチネル派が口にする政治的なジョークを引き合いに出したものだった。
だがこのツイートでキルチネル大統領は、コメのつづりを「aloz(正しくはarroz)」と書き、石油のつづりを「petlóleo(正しくはpetróleo)」と書いた。
これらのツイートが多くの批判と人種差別だとする非難を浴びたことを受け、キルチネル大統領は、「ごめんなさい。あのね、狂ったことや理不尽なことがあまりに多すぎて、ユーモアでしか切り抜けられないのよ」と言い返した。
すでにキルチネル大統領は、本国では検事の不審死をめぐり大きな注目を浴びている。
一連の発言はアルゼンチンや国際メディアで大きく取り上げられたが、中国政府の運営する報道機関では一切報じられなかった。
中国では2009年から、抗議行動の組織化に使われる恐れがあるとしてツイッターが禁止されており、中国人は現在、当局の検閲命令を遵守する国産のマイクロブログを利用している。(c)AFP