【2月5日 AFP】ナイジェリアのイスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」は4日、同国と国境を接するカメルーン北部の町フォトコル(Fotokol)を襲撃、市民数十人を殺害したほか、モスクを焼き払った。これに対し、周辺国で組織されている部隊が応戦し、撃退した。

 襲撃があった前日、チャド軍は国境を越えてナイジェリアに部隊を派遣し、ボコ・ハラムに掌握されていた同国北東部の町ガンボル(Gamboru)を奪還していた。ガンボルはフォトコルから橋を隔ててわずか500メートルの距離にある。

 周辺国の軍が組織した部隊がナイジェリアで対ボコ・ハラムの戦闘に介入したのはこれが初めてだった。チャド軍によると、この戦闘でボコ・ハラムの戦闘員200人以上が死亡したが、一部が逃走したという。

 カメルーンの治安当局筋がAFPに明らかにしたところによれば、フォトコルではボコ・ハラムの襲撃により、市民70人と同国兵6人が死亡した。ただし、ボコ・ハラム戦闘員の遺体も「あちこちに残されていた」という。

 複数の住民の証言によると、喉を切り裂かれた人がいたほか、町の主要なモスクが放火された。また、治安部隊に近いある筋は、「(ボコ・ハラムは)家々を焼き、兵士も市民も殺した」と証言している。(c)AFP/Stephane YAS with Reinnier KAZE in Yaounde