カストロ前議長、国交正常化支持も「米国は信用しない」 キューバ
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【1月27日 AFP】冷戦(Cold War)時代の1961年に国交を断絶して以来、半世紀以上にわたって対立してきた米国とキューバの国交正常化へ向けた動きについて、キューバ革命の象徴とされるフィデル・カストロ(Fidel Castro)前国家評議会議長(88)の談話が26日、国営テレビで同議長の書簡を読み上げる形で発表された。
書簡には「私は米国を信用しないし、彼らと話したこともない。しかし、だからといって対立を平和的に解決することを拒否するわけではない」と記されていた。
昨年12月17日にバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領とキューバのラウル・カストロ(Raul Castro)国家評議会議長が、国交正常化交渉を始めることを発表して以来、カストロ前議長の談話が伝えられるのは初めて。両国は先週、キューバの首都ハバナ(Havana)で正常化交渉の初の協議を行った。
しかし多くの観測筋が驚いている大きな変化は、1959年の革命を率いた指導者で、長い演説で知られるカストロ前議長が、自らの旧敵との間で実弟の現議長がとりまとめた緊張緩和について12月の発表以降、一度も公の場で発言していないことだ。
専門家らの間では、現議長が兄のカストロ前議長の承認や支持を得ずに、米国との国交正常化に乗り出したはずはないとの見解が一般的だ。それゆえ、前議長がキューバの外交路線変更について語っていない事態に対し、さらに違和感は募っており、今月に入り、前議長の健康不安説や死亡説も取り沙汰されている。
一方、カストロ前議長と長年の友人である元サッカー選手、ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏は、2週間前にカストロ氏からやはり書簡を受け取ったと発表している。(c)AFP/Francisco JARA