【1月25日 AFP】イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」が人質に取っていた日本人2人のうち湯川遥菜(Haruna Yukawa)さんが殺害されたという内容の画像が公開され、日本政府は25日、その真偽の確認を急いでいる。

 菅義偉(Yoshihide Suga)官房長官は25日午前0時すぎに緊急の記者会見を開き、湯川さんの遺体を写したとみられる写真を持つジャーナリストの後藤健二(Kenji Goto)さんの画像がインターネットに投稿されたと述べた。

 25日午前1時20分ごろから日本政府の緊急の関係閣僚会議が行われ、安倍晋三(Shinzo Abe)首相は「強い憤りを覚える。断固として非難する」と述べ、もう1人の人質である後藤さんの即時解放を強く要求した。

 画像が投稿されたのはイスラム国の公式チャンネルではなく、画像には黒と白のイスラム国の旗や湯川さんが殺害される場面は写っていない。

 イスラム国の支援者の一部はソーシャルメディア上で、この画像は本物ではないとの主張を繰り広げている。非政府組織(NGO)、シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)のラミ・アブドル・ラーマン(Rami Abdel Rahman)代表は、人質2人の解放交渉はまだ続いていると述べた。

 米国家安全保障会議(National Security CouncilNSC)のパトリック・ベントレル(Patrick Ventrell)報道官は、米当局もこの画像を見たことを明らかにし、情報機関がその真偽の確認を進めていると述べた。(c)AFP/Harumi OZAWA