血友病理由に学籍剥奪、中国学生が大学当局を提訴
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【1月23日 AFP】中国・北京(Beijing)で、血友病患者であることを理由に学籍を剥奪されたとして、学生が大学当局を訴えた。中国メディアが23日に伝えた。
国営英字紙・環球時報(Global Times)によると、訴訟を起こした鄭清(Zheng Qing)さん(21、仮名)は、北京にある中国労動関係学院(China Institute of Industrial Relation)に在籍していたが、今月初めに放校処分となったという。鄭さんは昨年9月、自主退学するよう圧力をかけられていたという。
ジャーナリズム専攻の鄭さんは、血友病を理由に必修の軍事訓練の免除を申請した。血友病は血液が凝固しない遺伝性の疾患で、人から人に感染することはない。
だが、大学側は「重度の血液疾患のある学生の入学を拒否する」ことができるとした2003年の教育省通達に基づき、鄭さんの学籍を取り消した。
鄭さんの弁護士は、教育省の通達は「学業を修了できない」学生や「自分で自分の面倒を見られない」学生について言及したものだと主張している。
中国には、特定の疾患の患者を排除してきた長い歴史があり、今も差別が根強い。たとえば、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染者とAIDS(エイズ、後天性免疫不全症候群)患者は長年、雇用市場で差別されてきた。またHIVに感染した外国人は2010年までビザ(査証)を取得することができなかった。
昨年12月には、HIVに感染した8歳の少年を村から追放する嘆願書に村民200人以上が署名し、物議を醸している。(c)AFP