【1月23日 AFP】W杯ブラジル大会(2014 World Cup)のために新設されたクイアバ(Cuiaba)のスタジアムが、緊急補修のため、大会からわずか8か月で一時閉鎖されることとなった。22日、中西部マトグロッソ(Mato Grosso)州政府が発表した。

 州政府は、「パンタナール・アレーナ(Pantanal Arena)では様々な構造上の問題が発生しており、利用者の安全を考慮して、解決のための緊急補修工事を行うこととなった」と声明を発表した。

 W杯でも複数の試合が開催されたパンタナール・アレーナは、修理が終わった場合に限り、2月1日から再び国内リーグ戦に使用される予定となっている。

 建設費2億5000万ドル、収容人数4万4000人の同スタジアムは、昨年6月から7月にかけて開催されたW杯に間に合わせるため、時間との闘いのなかで建設が進められた。

 また、W杯で使用されたスタジアムについては、カンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のクラブが本拠地にしているものが六つしかなく、パンタナール・アレーナを含めた残りについては、存続に必要な集客力の有無に疑問が投げかけられている。

 ブラジル大会の1年前には、W杯に投じられた110億ドル(約1兆1000億円)の税金に抗議し、100万人以上の国民がデモに参加した。彼らの多くは当時、税金は交通や厚生、教育インフラの改善の方に投じるべきだと訴えていた。(c)AFP