パリ市、「イスラム法治区域」報道で米FOXを提訴へ
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【1月21日 AFP】仏パリ(Paris)市当局は20日、同市内には警察当局や非イスラム教徒が足を踏み入れられない「立入禁止区域」があるとの報道をめぐり、米FOXニュース(Fox News)を提訴する方針を明らかにした。
パリ市内とその周辺で2週間前に起きたイスラム過激派による一連の襲撃事件に関する報道の中で、FOXは同市と英バーミンガム(Birmingham)の一部がシャリア(Sharia、イスラム法)によって統治されていることを示唆。市内の「立入禁止区域」とされる地区を示す地図を放送した。国家安全保障問題の専門家として出演したノーラン・ピーターソン(Nolan Peterson)氏は、その地区にいるとアフガニスタンやイラクにいるかのように感じたと述べていた。
この報道内容は、広く冷笑の的となり、FOXニュースのニュースキャスターも17日、「欧州、特に英仏両国に住むイスラム教徒に関する報道で、悔やむべき間違いがあった」「特に、非イスラム教徒が立ち入りを許されず警察も寄りつかない『立入禁止区域』とされる地域の議論に、これが当てはまる」と謝罪していた。
だがパリ市役所の関係筋によれば、同市当局はFOXニュースを提訴する訴状を「数日内に提出する」方針だという。(c)AFP