ボコ・ハラム、バガ襲撃で犯行声明 ナイジェリアの周辺国を脅迫
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【1月21日 AFP】ナイジェリア北東部バガ(Baga)で今月上旬に起きた武装集団による大規模な襲撃事件について、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」の指導者アブバカル・シェカウ(Abubakar Shekau)容疑者が同組織の犯行だったと認める動画が20日夜、インターネット上で公開された。同容疑者はさらに、隣国のニジェール、チャド、カメルーンを脅迫している。
バガ襲撃では数百人あるいはそれ以上の人々が殺害されたとみられており、ボコ・ハラムが6年間にわたり続けている武装闘争の中でも最悪の事態となった恐れが出ている。町の大部分が焼き払われた他、少なくとも16の近隣の町村も被害を受けて数万人の住民が主にチャドやニジェールに避難。ナイジェリア、ニジェール、チャドの各国軍が使用していた軍事基地も制圧された。
動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿された動画の中でシェカウ容疑者は「われわれはバガの人々を殺した。神が聖典の中で指示なさった通りに」と主張。一方で、「われわれは止まることはない。これ(バガ襲撃)はたいしたものではない。今にわかるだろう」と警告している。
ニジェールの首都ニアメー(Niamey)では現在、ナイジェリアとその近隣諸国の代表者がボコ・ハラムの脅威への対策を検討する会合が開かれている。またチャド軍は、越境攻撃を繰り返すボコ・ハラムを撃退するため、カメルーンに部隊を派遣した。ガーナのジョン・ドラマニ・マハマ(John Dramani Mahama)大統領は、さらに大規模な部隊の編制も提案しており、この新部隊はアフリカ連合(African Union、AU)の指揮下におかれる可能性もある。
だが動画の中でシェカウ容疑者は、制圧した軍事基地で入手したとみられる大量の武器を見せ、「アフリカの王たちよ、既に手遅れだ。今すぐにでも私を攻撃するがいい。準備はできている」と挑発した。(c)AFP