AQAP、米国などを標的に単独犯による攻撃を呼びかけ
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【1月21日 AFP】国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系でイエメンに拠点を置く武装組織「アラビア半島のアルカイダ(Al-Qaeda in the Arabian Peninsula、AQAP)」は20日、米国をはじめとする西側諸国に単独で潜伏している過激派メンバーに、攻撃を起こすよう呼びかける動画を公開した。
イスラム過激派がインターネット上で行う活動を調べている米民間情報機関「SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)」が明らかにした。インタビュー形式の動画の中でAQAPの理論家の1人、ナセル・ビン・アリ・アンシ(Nasser bin Ali al-Ansi)師は、「個人のジハード(聖戦)」を実行するよう呼びかけた。
同師は、攻撃対象に与える害がより大きいとして1個人による攻撃を勧めたが、攻撃が実行できそうにないときは「信仰なき者」のふりをして生きるのではなく、その国を出るべきだとしている。
AQAPは仏風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)本社襲撃事件の犯行声明も出している。西側各国の政府は、同事件の容疑者2人のうちの一方、あるいは両方が一時期イエメンでイスラム過激派と共に過ごしていたことがあると考えているが、AQAPが直接犯行を指揮したかどうかは不明だとしている。
AQAPは2009年12月25日に米旅客機爆破未遂事件を起こすなど数々の攻撃を起こしてきたことで知られ、米情報当局はイスラム過激派の中でも最も危険だと位置付けている。(c)AFP