【1月19日 AFP】フィリピンを訪問中のローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王(78)は18日、首都マニラ(Manila)で大規模な野外ミサを主宰した。雨の降りしきる中、歴代法王が開いたミサとしては過去最多の600万人が集まり、貧しい人々の救済を掲げた法王のアジア歴訪のフィナーレを飾った。

 法王は、フィリピン名物の派手なミニバス「ジープニー」風に仕立てた専用車「パパモビル」に乗って、マニラ湾沿いにあるリザル公園(Rizal Park)のミサ会場に登場した。

 フィリピンはアジア最大のカトリック国で、国民の80%がカトリック信者。だが、さすがの法王も群衆の数に驚いたようで、付添のマニラ大司教によると、「純真な人々の信仰の深さは私にも測り知れない」と語ったという。

 マニラ市当局によると、沿道と公園には法王を一目見ようと警察推定で600万人が集まり、1995年に当時のローマ法王、故ヨハネ・パウロ2世(John Paul II)が同じ場所で行ったミサに集まった500万人という記録を超えた。

 法王は、フィリピン訪問の最大の理由は、2013年11月に同国に上陸し7350人以上の命を奪った台風30号(アジア名:ハイエン、Haiyan)の生存者との面会にあったと述べている。17日には台風で甚大な被害を受けたレイテ島(Leyte Island)を訪問し、被災者20万人とのミサに臨んだ。

 法王は19日朝にローマ(Rome)へ向けて出発し、アジア歴訪を終える。(c)AFP/Jean-Louis DE LA VAISSIERE, Cecil MORELLA