【1月16日 AFP】米グーグル(Google)は15日、眼鏡型インターネット端末「グーグル・グラス(Google Glass)」の販売を中断すると発表し、この技術は将来の消費者製品で生かされると強調した。

 中断されるのは1500ドル(約17万4000円) でグーグル・グラスを試用できる「エクスプローラー」プログラム。

 同社は、ソーシャルネットワークサービスGoogle+への投稿で、エクスプローラー・プログラムの顧客について「グーグル・グラスはまだ幼年期。皆さんが最初の一歩を踏み出して、われわれに歩き方を教えてくれた」と述べた。

 エクスプローラー・プログラムでグーグル・グラスが買えるのは19日まで。グーグルは一般消費者向けグーグル・グラスの発売時期を明らかにしていない。

 調査会社フォレスター・リサーチ(Forrester Research)のアナリスト、J・P・ガウンダー(J.P. Gownder)氏は「グーグル・グラスはまだ商品として発売されたものではない。ベータ版が2年以上という長期にわたって販売されてきた」と述べた。「今回の動きは、一般消費者と企業ユーザーの両方を対象にした市場戦略を明確にする上で役に立つだろう」

 グーグル・グラスには熱い期待を寄せる人もいれば、あざ笑う人もいる。米国では昨年から1500ドルを支払えばだれでも試用できるようになり、その後英国でも同様のプログラムが始められていた。

 グーグルではグーグル・グラスのイメージを良くする努力をしてきたが、同端末は写真や動画の撮影も可能なことからプライバシー侵害への懸念も出ていた。フォレスターの調査によると、消費者の43%がグーグル・グラスに関心を持っていた一方、それを上回る消費者がプライバシーの問題に懸念を持っていた。(c)AFP/Glenn CHAPMAN