「差し迫った大規模攻撃の脅威あった」 ベルギーで2容疑者射殺
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【1月16日 AFP】(一部更新)ベルギー警察は15日、同国東部ベルビエ(Verviers)で、「大規模な攻撃」を仕掛けようとしていたシリアから帰国したばかりの容疑者2人を射殺し、1人を逮捕した。検察当局が明らかにした。
当局による監視活動で、攻撃が差し迫っているという情報が得られたことから、首都ブリュッセル(Brussels)を含む約10か所で警察が一斉捜索を行ったとしている。
ベルギー連邦検察当局はブリュッセルで開いた記者会見で、一部の構成員がシリアから帰国したばかりの約10人のグループがベルギー国内で大規模な攻撃を仕掛けようとしていたと述べた。ベルビエで警察の特殊部隊が捜索を始めたところ、すぐに一部の容疑者がカラシニコフ(Kalashnikov)自動小銃を発射してきたため数分間にわたる銃撃戦になり、容疑者2人が死亡し、1人を逮捕したという。
この銃撃戦で警察官や一般市民に負傷者は出なかった。ブリュッセルから約125キロ、ドイツとの国境に近いベルビエには多くのイスラム教徒が暮らしている。
ベルギー当局は、警察を狙う攻撃が計画されていたとして、事件後に警戒レベルを2番目に高い段階に引き上げた。
検察の報道官によると、今回阻止された攻撃と、前週フランス・パリ(Paris)周辺で発生した一連のテロ攻撃との関係を示す証拠は今のところ見つかっていないという。
複数の当局者によると、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」の戦闘に参加するためベルギーからイラクとシリアに向かった人数は約325人に上っており、人口に対するイスラム過激派戦闘員の割合としては欧州で最も高くなっている。(c)AFP