イスラエルの3少年誘拐殺人事件、パレスチナ人被告に終身刑3回
発信地:エルサレム/中東・アフリカ
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中東・北アフリカ
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【1月7日 AFP】イスラエル軍事法廷は6日、昨年イスラエルの少年3人の誘拐と殺害を指揮したとして有罪判決を受けていたパレスチナ人の男に、終身刑3回を言い渡した。
パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のラマラ(Ramallah)に近いオフェル(Ofer)軍事裁判所で開かれた量刑審理でホッサム・カワスメ(Hossam Kawasmeh)被告(41)はこれに加え、遺族への賠償金として、亡くなった3少年の各家族に対し25万シェケル(約750万円)ずつ支払うことも命じられた。
カワスメ被告は、昨年6月12日に発生したイスラエル人の10代の少年3人の誘拐を首謀した上、資金調達したとして逮捕されていた。後に50日間に及び多数の犠牲者を出したパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でのイスラエルとの紛争を引き起こした一連の出来事は、この事件に端を発していた。
同被告の仲間で、イスラエル軍が事件の実行犯と断定していたパレスチナ人の32歳と29歳の容疑者2人は昨年9月、ヨルダン川西岸南部の都市ヘブロン(Hebron)でイスラエル軍兵士らとの銃撃戦の最中に射殺された。
イスラエルはこの事件を、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)による犯行だと非難した。一方のハマス側はこの攻撃をたたえたものの、3人が独自に起こした事件だと主張していた。(c)AFP