【1月3日 AFP】国際ジャーナリスト連盟(International Federation of JournalistsIFJ)は昨年12月31日、2014年に世界各地で殺害された報道関係者は計118人に上ったと発表した。前年より13人増え、パキスタンとシリアでの被害が最多だったという。

 死者の大半は報道内容に関連して標的にされたか、取材中に戦闘などに巻き込まれたもので、取材中の事故や自然災害で命を落としたのは17人だった。

 IFJは改めて、各国政府に「ジャーナリストの安全確保を優先する」よう要請した。

 ジム・ブーメラ(Jim Boumelha)IFJ会長は声明で、記者らが「自由な情報の流れを制限されるのみならず、多額の身代金や政治的な譲歩を目的に純粋な暴力の標的となる事例が増えている」と指摘。戦闘地域への記者派遣に慎重になり、既に現地入りしているフリージャーナリストの記事や写真の利用さえ控えるメディアも出ているとして、報道関係者の安全性を向上させなければ「紛争取材が第三者の視点を欠き、報道の質が低下する」と警告した。

 死者数が最も多かった取材地域はパキスタン(14人)で、次いでシリア(12人)、アフガニスタンとパレスチナ(各9人)、イラクとウクライナ(各8人)、メキシコ(6人)だった。(c)AFP