【1月2日 AFP】シリアで拉致されたイタリア人援助活動家とみられる女性2人の映像が、12月31日夜、動画サイトのユーチューブ(YouTube)に投稿された。

 動画の女性2人は、8月にシリア北部アレッポ(Aleppo)県で拉致されたバネッサ・マルズロ(Vanessa Marzullo)さんとグレタ・ラメリ(Greta Ramelli)さんとみられるという。

 動画には、黒いドレスとヘッドスカーフを身に着け、何もない壁の前に座っているともに20代とみられる女性ら2人の姿が捉えられていた。女性の1人は12月17日と書かれた紙を持ち、もう1人の女性はフレーム外にある原稿を読み上げている様子で、イタリア政府に対し、クリスマス前に帰国させてほしいと呼びかけた。

 動画の長さは23秒で、2人以外の人物は現れず、2人を拘束しているグループの身元を示す情報も映っていない。

 動画には「イタリア人従業員2人を拘束した。イタリア政府がアルヌスラ戦線(Al-Nusra Front)に対抗する連合組織に参加しているからだ」とのタイトルが付けられていた。

 ただ、この動画はシリアの反体制派で国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のイスラム武装勢力「アルヌスラ戦線」の公式アカウントからは投稿されておらず、またアルヌスラ戦線による過去の人質動画では人質の背景に同組織の旗が掲げられていたが、この動画ではそれが見られなかった。

 イタリア外務省は正式なコメントを発表していない。(c)AFP