【1月2日 AFP】トルコ警察は1日、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領のイスタンブール(Istanbul)の公邸近くで、手投げ弾と旧式の銃で武装した「テロリスト」とみられる男を拘束したと発表した。

 イスタンブール警察のセラミ・アルティノク(Selami Altinok)警察長は現場の報道陣に対し「テロ組織の構成員」とみられる男が「攻撃」を仕掛け、イスタンブールの大統領公邸が入っているドルマバフチェ宮殿(Dolmabahce Palace)前を警備していた警官が標的にされたと発表した。

 警察長によると「男が当番中の警官にめがけて投げた2個の手投げ弾は爆発しなかった。男は速やかに取り押さえられた」と述べた。死傷者はいなかったという。またエルドアン大統領個人が狙われた可能性については否定した。地元メディアによれば事件当時、エルドアン大統領は宮殿に隣接する公邸にはいなかった。

 警察は容疑者の身元を公表しておらず、攻撃の動機も明らかになっていない。男は手投げ弾の他に「非常に旧式の」機関銃1丁と拳銃1丁を携行していたという。

 2003年から昨年まで首相を務めたエルドアン氏は、自らの側近や出身母体のイスラム主義政党が関与したとされる大規模な汚職スキャンダルの数か月後に行われた8月の選挙を経て、今度は大統領に就任。反エルドアン派は、同氏がトルコを独裁支配しようとしていると批判している。(c)AFP