【1月2日 AFP】乗客乗員162人を乗せてインドネシア・ボルネオ(Borneo)島沖に墜落したエアアジア(AirAsiaQZ8501便の犠牲者の初めての葬儀が1日、同国スラバヤ(Surabaya)で執り行われた。現場海域では機体の残骸の捜索が続けられているが、悪天候のため作業は進んでいない。

 先月28日、スラバヤから嵐の中シンガポールに向かっていた途中に消息を絶ったエアバス(Airbus)A320-200型機の捜索作業では、これまでに9人の遺体が収容されている。

 このうち女性1人の身元が確認され、遺体がスラバヤの家族へ引き渡された。1日午後に葬儀が執り行われ、親族らは自宅で祈りをささげた後、近隣住人100人以上が見守る中、ひつぎを埋葬するため近くのイスラム教墓地へ運んだ。

 スラバヤ市内の病院には、犠牲者の身元を特定するため、150体の遺体を収容可能な危機センターが設置されている。警察は現在、別の若い男性の身元確認作業を行っているという。

■2日からフライトレコーダー回収作業へ

 当局によると、現場海域は再び悪天候に見舞われているため、機体と犠牲者の捜索は難航している。国家捜索救助庁のバンバン・スリスティヨ(Bambang Soelistyo)長官は記者会見で、「海上の波の高さは3~4メートルだった」と説明。荒天は今後数日間続くと見込まれているが、捜索は継続するという。

 またスリスティヨ長官は、国家運輸安全委員会の担当班が、ボルネオ島で現場海域に最も近い飛行場があるパンカランブン(Pangkalan Bun)入りしたとして、「明日(2日)フライトレコーダー(ブラックボックス)の回収作業を始める」と発表した。

 墜落原因を特定するのに不可欠なブラックボックスの回収作業には、フランスとシンガポールの専門家らも参加することになっているという。(c)AFP/Adek BERRY