【12月29日 AFP】原油価格の下落とともにロシアの通貨ルーブルが暴落した中、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の故郷でもある同国第2の都市サンクトペテルブルク(Saint Petersburg)で、「あるもの」の販売制限が始まった。

「殉教者の町」と呼ばれ、第2次世界大戦(World War II)中に900日近くにおよぶ包囲攻撃を受けて何千人もの餓死者が出た歴史を持つ同市で販売が制限されたのは食品や飲料ではなく、地下鉄のトークン(コイン型チケット)だ。

 現在28ルーブル(約62円)の地下鉄のトークンは、来月1日から3ルーブル(約7円)高い31ルーブル(約69円)に値上げされる。

 ロシア人はなんらかの危機が起きると猛烈な買いだめに走ることで知られるが、ルーブル安が進むにつれて、それまで1日に1万5000個程度しか売れていなかったトークンが1日に8万個から10万個も売れるようになったという。

 12月だけで180万個を超えるトークンが売れたことを受け、当局は1人が1度に買うことができるトークンを2個までに制限する措置を取った。(c)AFP