米NY市で射殺された警察官の葬儀、市長と警察の溝も浮き彫りに
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【12月28日 AFP】米ニューヨーク(New York)市で勤務中に射殺された警察官のラファエル・ラモス(Rafael Ramos)さん(40)の葬儀が27日、市内の教会で営まれた。警察による黒人への過剰な実力行使に対する激しい抗議活動が続いている中、制服姿の警官数万人が参列した。
ラモスさんは今月20日、同僚のウェンジャン・リュー(Wenjian Liu)さん(32)とニューヨーク市ブルックリン(Brooklyn)でパトカーの車内にいたところ、近づいてきたイズマイル・ブリンスリー(Ismaaiyl Brinsley)容疑者(28)に至近距離から銃で撃たれて死亡した。容疑者はその後自殺した。
教会の外には、数ブロックを埋め尽くした参列者らのために大型スクリーンが設置された。参列したジョー・バイデン(Joe Biden)副大統領は、全米が2人の殉職の影響を感じているとした上で、「この突出して多様化した(ニューヨーク)市には、分断をどのように克服するか全米に示す力があり、それを実現するだろう」と述べた。
一方、ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)ニューヨーク市長が登壇すると、教会の外で多くの警察官が市長に背を向け、市警と市長の間の溝が改めて浮き彫りになった。市長は、白人警官が黒人を死亡させた一連の事件への抗議活動を受け、黒人の妻との間に生まれた10代の息子ダンテ(Dante)君に警察官への対応には細心の注意を払うよう助言したと記者団に語り、市警の警察官3万5000人の一部から反発を受けていた。
葬儀にはニューヨーク市警の警察官に加え、カリフォルニア(California)州やジョージア(Georgia)州、インディアナ(Indiana)州など全国各地の警察関係者も参列した。(c)AFP/Brigitte DUSSEAU