【12月25日 Relaxnews】うわさは本当だったようだ。中華料理の「左公鶏」と「炒麺」が、米国のクリスマスにおける非公式な定番料理だったのだ。

 今もクリスマスの伝統的な料理といえば、七面鳥やハム、詰め物料理だ。だが宅配・テイクアウトサービス「Grubhub.com(グラブハブ)」の調査によると、クリスマスを祝う習慣のない多くの米国の家庭では、他のどのファストフードよりも、中華料理のテイクアウトを選択する傾向があったという。

 Grubhub.comは、日刊オンラインマガジンの「Slate.com」の委託を受けて、クリスマス休暇に人気があった料理の集計を行った。

 結果、2013年12月25日には、中華料理の注文が152%増加したことが分かった。この増加率は、他のどの料理よりも高かった。一方で、ピザ、メキシコ料理、米国料理の同日の注文は、30%の減少だったという。

 この傾向はクリスマスイブでも確認された。2013年12月24日に、宮保鶏丁やチキンボールなどの料理の注文が急増していた。

 米誌アトランティック(Atlantic)も同じことを考えていたようだ。同誌はウェブサイトで「ユダヤ系米国人がクリスマスに中華料理を食べる理由」と題した記事を発表し、この習慣を「立派に成長した儀式」になったと呼んだ。

「多くのユダヤ系米国人にとって、クリスマスイブが連想させるのはシュガープラムではなく、プラムソースをたっぷりとかけた鴨のローストや皿いっぱいの炒麺、左公鶏の大皿、そして(ときに)辛くて酸っぱいスープだ」(アトランティック誌)

 ユダヤ系米国人の間でクリスマスの習慣として中華料理が広まった理由には、クリスマスの日に唯一開店しているのが中華料理店だけなのが多いことが挙げられる。また、イタリアやメキシコ、米国の料理と違って、乳製品と肉類を一緒に食べてはならないというユダヤ教の規定に違反しない可能性が最も高いのが中華料理という理由もあったと、同誌は説明した。(c)Relaxnews/AFPBB News