【12月25日 AFP】モロッコ政府は大型の太陽エネルギー発電所プロジェクトの第2段階のために20億ドル(約2400億円)以上を調達した。政府高官が先週、明かした。

 資金援助を行ったのは、世界銀行(World Bank)や欧州投資銀行(European Investment BankEIB)などの国際機関で、モロッコの再生可能エネルギー開発を支援する一環だ。

「ヌール(Noor)」と命名された太陽エネルギー発電所の第1段階、ヌール1(Noor 1)は、同国南部の砂漠地帯にある都市ワルザザート(Ouarzazate)で建設が進んでおり、総工費は6億ユーロ(約820億円)。操業開始は2015年10月を予定している。

 完成すれば、北アフリカ初の太陽エネルギー発電所となり、発電容量は160メガワット。

 モロッコ太陽エネルギー発電庁(MASEN)のムスタファ・バクリ(Mustapha Bakkoury)長官によると、プロジェクトの第2段階──ヌール2(Noor 2)とヌール3(Noor 3)──の建設は「8~10週間以内」に始まり、建設予定期間は約2年半。

 バクリ氏によれば、入札に興味を示したのは、フランスやスペイン、サウジアラビアなどの7企業。落札企業は数日内に発表されるという。

 第3段階のヌール4(Noor 4)もまたワルザザートで建設される。

 石油やガスといった資源に乏しいモロッコは大西洋(Atlantic Ocean)沿岸で風力発電プロジェクトも計画しており、国内の総電力供給量に占める再生可能エネルギーの割合を42%にまで高めることを目指している。(c)AFP