【12月22日 AFP】(一部更新)オーストラリアのシドニー(Sydney)で先週起きたカフェ立てこもり事件に関連し、容疑者の元妻が殺害された事件で起訴されながら保釈中だった交際相手の女について、豪当局は22日、保釈を取り消し身柄を拘束した。

 先週の事件で警察に射殺されたマン・ハロン・モニス(Man Haron Monis)容疑者(50)の交際相手、アミラ・ドロウディス(Amirah Droudis)容疑者(35)は、2013年4月にモニス容疑者の元妻ノーリーン・ヘイソン・パル(Noleen Hayson Pal)さんが凶器で18回刺された上に、火をつけられて殺害された事件で殺人罪で起訴されたが、その後保釈され約1年が経っていた。

 一方、モニス容疑者はこの元妻殺害事件で殺人ほう助の罪に問われていた他、複数の性的暴行容疑で訴追されていたが、立てこもり事件当時は保釈されていた。モニス容疑者とドロウディス容疑者がともに保釈中で自由に行動していたことについて、オーストラリア国内の世論には怒りが広がっている。

 イスラム教の聖職者を自称していたモニス容疑者が先週、シドニーのカフェに17人の人質を取って立てこもった事件では、約16時間のにらみ合いの末に、突入した警察がモニス容疑者を射殺。この他、人質2人が死亡した。事件を受け、ニューサウスウェールズ(New South Wales)州のブラッド・ハザード(Brad Hazzard)州司法長官は、州公訴局にドロウディス容疑者の保釈について見直しを要請した。この結果、ドロウディス容疑者は保釈を取り消され、すぐに身柄を拘束された。(c)AFP