【12月22日 AFP】米ニューヨーク(New York)のブルックリン(Brooklyn)で勤務中の制服警察官2人が白昼に射殺された事件で、容疑者の男が直前に「これから俺がやることを見ていろ」と通行人に向かって叫んでいたことが21日、明らかになった。

 この事件は、ブルックリンで20日、パトカーに乗っていたウェンジャン・リュー(Wenjian Liu)警察官(32)とラファエル・ラモス(Rafael Ramos)警察官(40)が窓越しに頭部を撃たれ、死亡したもの。ニューヨーク市警(NYPD)は、現場から逃走し、近くの地下鉄駅のプラットホームで頭部を銃で撃って自殺した男の身元について、イズマイル・ブリンスリー(Ismaaiyl Brinsley)容疑者(28)と断定した。

 捜査当局によると、ブリンスリー容疑者はニューヨークを訪れる前、ボルティモア(Baltimore)郊外のアパートの前でこのアパートに住む元交際相手の女性を銃撃し、負傷させていた。

 また、同容疑者は犯行直前、通行人に向かって「これから俺がやることを見ていろ」と叫び、写真共有ソーシャルネットワーク「インスタグラム(Instagram)」の自分のアカウントをフォローするよう呼び掛けていたという。インスタグラムには事件の数時間前、ブリンスリー容疑者が書いたとみられる「やつらは俺たちの仲間の1人を奪った...やつらから2人を奪え」とのコメントと銀色の拳銃の写真が投稿されていた。

 ブリンスリー容疑者は過去に少なくとも19回の逮捕歴があり、大半はジョージア(Georgia)州在住時で、容疑は治安を乱す行為からテロの脅威までさまざまだったという。子どもの頃からトラブルが多く、しばしば暴力行為に及んだり自殺しようとしたりしており、同容疑者の母親は息子を恐れていたという。(c)AFP/Brigitte DUSSEAU