【12月21日 AFP】オーストラリア北東部ケアンズ(Cairns)の民家で自分の子7人を含む8人の子どもを殺害したとみられる女(37)が21日、殺人罪で起訴された。

 起訴された女は命にかかわる傷ではないものの、刺し傷を負ってケアンズ・ベース病院(Cairns Base Hospital)で警察の監視下に置かれている。豪クイーンズランド(Queensland)州警察の声明によると同日、地元の治安判事が女のもとを訪れ、女は19日に遺体が発見された子どもたち対する8件の殺人罪で起訴された。

 殺害された子どもたちと20日に逮捕された女の氏名を当局はまだ明らかにしていない。オーストラリア先住民の一部の文化では、死者の名前を呼ぶことはその人に対する無礼な行為と考えられている。

 殺害された男女それぞれ4人ずつの子どもたちは年齢が2~14歳で、年長の少女は起訴された女のめいだという。警察は死因について、窒息をはじめさまざまな可能性を視野に入れて調べを進めている。また、警察はこれまでに、現場の民家で複数の刃物が見つかったことを明らかにしている。子どもたちの検視が終わるのは21日夜以降になるもようだ。

 ケアンズで起きたこの事件は、今月15日にシドニー(Sydney)中心部のカフェで発生した立てこもり事件の余波が残るオーストラリアに、再び衝撃を与えた。シドニーでの事件では、犯人の男と人質2人が死亡している。(c)AFP/Peter PARKS