【12月21日 AFP】軍隊における結社の権利を全面的に禁止してきた仏政府は19日、欧州人権裁判所(European Court of Human RightsECHR)の人権違反裁定を受け、同国の軍人に結社の権利を与える方針を示した。しかしストライキの権利などは引き続き認めない方針。

 フランスの軍人は現在、職業的団体への加入が全面的に禁止されており、職業に関する懸念を表明したり、自らの利益を守ったりするための場を持たない。

 欧州人権裁判所は今年10月、「軍人の結社の自由を制限するのは合法だが、労組の結成あるいは労組への加入の全面的な禁止は結社の自由の本質部分の侵害に当たる」と裁定した。

 仏大統領府の声明によると、フランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領はこの裁定に上訴しないことを決断し、国防相と内相に、仏軍人に制限付きで職業的団体に加入する権利を与える法案の作成を命じた。(c)AFP