米NYで警察官2人が射殺される、容疑者は自殺
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【12月21日 AFP】(一部更新、写真追加)米ニューヨーク(New York)市ブルックリン(Brooklyn)で20日午後2時50分(日本時間21日午前4時50分)ごろ、警察官2人が射殺された。
警察がAFPに明らかにしたところによると、事件が起きたのはブルックリンでも高級化したベッドフォード・スタイベサント(Bedford-Stuyvesant)地区。
米紙ニューヨーク・ポスト(New York Post)は、殺された2人は対テロ訓練で制服を着てパトカーの車内に座っていたところ、パトカーに近づいてきた1人の男に至近距離から撃たれたと伝えた。
現場近くにいた理容師のデリック・マッキー(Derrick McKie)さん(49)は同紙に、「銃声が聞こえた──4発か5発だった」と語った。「1丁の銃から発せられた音のようだった。それから1人の警官を救急車に乗せているのが見えた。その警官の状態はめちゃくちゃだった。大口径の弾を顔に受けたんだ。警官は死んでいた」
現地の報道によると、襲撃犯は地下鉄の駅に向かって徒歩で逃げ、そこで自ら頭を撃ち、その後死亡が確認された。
米紙ニューヨーク・デーリー・ニューズ(New York Daily News)は、警察官らを襲ったのはイズマイル・ブリンスリー(Ismaaiyl Brinsley)容疑者(28)だと伝えた。ブリンスリー容疑者は米メリーランド(Maryland)州ボルティモア(Baltimore)のギャングのメンバーで、ガールフレンドを撃ってけがをさせた後、車でブルックリンに来ていたという。
容疑者は警察官を襲撃する数時間前、写真共有ソーシャルネットワーク「インスタグラム(Instagram)」に警察官を殺害するというメッセージを残していたと現地のメディアは伝えている。
メッセージは銀色の拳銃の写真の横に「やつらは俺たちから1人を奪った...やつらから2人を奪え」と書かれていた。ニューヨークで白人警官に窒息死させられたエリック・ガーナー(Eric Garner)さんや、米ミズーリ(Missouri)州ファーガソン(Ferguson)で白人警官に射殺されたマイケル・ブラウン(Michael Brown)さんなどの事件を意味するものとみられる。
米国では各地で、黒人容疑者を死亡させた白人警察官が起訴されなかったことに抗議するデモが数週間にわたって続いていた。(c)AFP/Jennie MATTHEW